Prakticar MC F2.8/20mm, Carl Zeiss Jena
2019-01-01
Prakticar MC F2.8/20mm, Carl Zeiss Jena
仕様
レンズ構成 :8群9枚
焦点距離 :20mm
画角 :93°
フィルター径:67mm
最短撮影距離:0.19m
20mmでF2.8という明るいレンズは、数が少ないので、そのせいかPrakticaの中でも有名で人気のあるレンズです。
元はM42マウントのFlektogon F4/20mmで、F2.8に再設計されマルチコート化されたのが、本レンズです。F2.8はPraktica-Bayonetマウントしかないようです。
Prakticaレンズの中では、シャープで収差が少ない方ですが、最新のレンズに比べると、収差は多めです。
しかし、像面歪曲は少なく、被写体の形の歪みは少ないです。
作例画像
Prakticar MC F2.8/28mm, PENTACON
2019-01-01
Praktica MC F2.8/28mm, PENTACON
仕様
レンズ構成 :7群7枚
焦点距離 :28mm
画角 :75°
フィルター径:49mm
最短撮影距離:0.22m
旧Mayer設計のレンズです。
正直可もなく不可もない、特徴のないレンズという感じです。
値段の割によく映るとは思いますし、端正で破綻のない描写をしてくれますが、逆に普通すぎてつまらないという感じです。
これならわざわざ東独物に拘る必要もないという感じになります。
作例画像
Prakticar MC F2.4/35mm, Carl Zeiss Jena
2019-01-01
Praktica MC F2.4/35mm, Carl Zeiss Jena
仕様
レンズ構成 :6群6枚
焦点距離 :35mm
画角 :62°
フィルター径:49mm
最短撮影距離:0.19m
Prakticarの中では比較的人気のあるレンズです。
F2.4という開放F値は珍しいですが、M42版でF2.8だったのをちょっとだけ明るくして、スペックを誇ろうとしたのかなという感じです。
ただこのレンズは絞りに油が付着して、絞りの動きが怪しい個体が多いらしく、以前私が所有していた個体も、今回入手したマウント改造品も、その現象が出ていました。
以前所有していたものは、映りもイマイチパッとせず、世間で評判がいいのは何故?と思っていましたが、今回入手した個体はまずまずの映りで、ピントの山もF値の割にはっきりと出ており、また全面的に均等なピントの合い具合なので、以前のは個体不良だったのかと思います。
最短距離が19cmと短く、マクロ的な使い方ができます。
但しフローティングではないので、マクロ的に使う場合は露出に気を付ける必要があります。
作例画像
Prakticar MC F1.4/50mm, Carl Zeiss Jena
2019-01-01
Praktica MC F1.4/50mm, Carl Zeiss Jena
仕様
レンズ構成 :5群7枚
焦点距離 :50mm
画角 :45°
フィルター径:52mm
最短撮影距離:0.40m
Pancolorという東独Carl Zeiss独自のガウス型レンズです。西独のPlanarに似た構成をしています。
Pancolor 50mmは、M42マウントでF2とF1.8が造られていますが、F1.4はバヨネットマウントのみです。
鏡胴が異なる前期型と後期型がありますが、映りが結構違うのですが、構成が違うということでもなさそうなので、ガラスが変わっているのかも知れません。
作例は後期型によるものですが、開放ではかなり球面収差が大きいようで、滲んだような映りをします。
後ボケも古いレンズによく見られるような、日本人好みではないボケ方をします。
作例画像
Macro-Prakticar MC F2.8/55mm, Carl Zeiss Jena
2019-01-01
Macro-Prakticar MC F2.8/55mm, Carl Zeiss Jena
仕様
レンズ構成 :5群6枚
焦点距離 :55mm
画角 :-
フィルター径:49mm
最短撮影距離:0.25m
標準マクロのMacro-Prakticar MC F2.8/55mm Carl Zeiss Jenaは、Praktica PBマウントで唯一のマクロ(のはず)。限定生産なので、なかなか見掛けないと思います。まあ限定という割にはかなり数を造ったっぽいですが。
最初に買った時に付いていた標準レンズF1.4/50mmのボケがあまりに酷くて、標準域はこれをメインに使ってました。
Prakticar PBマウントレンズには、Carl Zeiss Jenaと刻印してあるけど、実はMayer/PENTACON製というのが何本かあります。
が、これは正真正銘のCarl Zeiss Jena製と思われます。
最短撮影距離が25cmなので、倍率はたぶん1/2倍くらいだと思われます。
フロート方式ではないマクロレンズだと、通常の撮影ではイマイチなことが多いですが、このレンズはマクロ以外でも綺麗に映ってくれます。ボケもスムーズで綺麗なボケ方をしてくれて、ポートレートにも向いていると思います。
作例画像
Prakticar MC F1.8/80mm, Carl Zeiss Jena
2019-01-01
Prakticar MC F1.8/80mm, Carl Zeiss Jena
仕様
レンズ構成 :5群6枚
焦点距離 :80mm
画角 :30°
フィルター径:52mm
最短撮影距離:0.65m
元々はM42マウントでPancolorという名前で出ていたレンズを、PBマウントにし、コーティングもMC化したものです。
最短が65cmと、このクラスのレンズとしてはかなり寄れるレンズです。
東独レンズマニアには定評のあるレンズで、Prakticarレンズの中では一番まともで癖のない描写をしてくれます。
作例画像
Prakticar MC F2.8/135mm, Carl Zeiss Jena
2019-01-01
Prakticar MC F2.8/135mm, Carl Zeiss Jena
仕様
レンズ構成 :4群5枚
焦点距離 :135mm
画角 :19°
フィルター径:55mm
最短撮影距離:1.7m
このレンズはPENTACON銘のものとCarl Zeiss Jena銘のものとあるのですが、設計はMayer(PENTACON)でCarl Zeiss Jenaではありません。PENTACON公社をCarl Zeiss Jena公社と名前を変更した後に、Mayer(PENTACON)のレンズも含めてCarl Zeiss Jena銘にしたことがあるため、そういう表記のものが存在します。
Mayerの設計とはいえ、このレンズは収差も少なくすっきりとした映りで、最初に買った時はCarl Zeiss Jena銘の方だったので、すっかり騙されていたくらいです。その後、ちょっと不具合があったので、新品交換して貰ったのが現在持っているもので、こちらはPENTACON銘になっています。
正真のCarl Zeiss Jena設計のF3.5よりも、構成枚数が1枚多くなっており、開放F値も明るく、映りは同等ではないかと思います。
安いのが悪いとは限らない好例ですね。
作例画像
Prakticar MC F3.5/135mm, Carl Zeiss Jena
2019-01-01
Prakticar MC F3.5/135mm, Carl Zeiss Jena
仕様
レンズ構成 :3群4枚
焦点距離 :135mm
画角 :18.5°
フィルター径:49mm
最短撮影距離:1m
Yashica/CONTAXのSonnarは、拡張Tessarと呼ばれる、戦後考案されたレンズ構成をしていますが、このF3.5/135mmはSonnarの発明者ベルテレ氏が考案したレンズ構成を、そのまま引き継いでいます。
開放F値が暗いのと、入手した時にはPrakticaボディをあまり持ち出すことがなくなっていたので、このレンズを使う機会がほとんどなかったのですが、今回作例撮影をしてみて、そのシャープな描写にちょっと驚きました。
F値を押さえた分、球面収差や色収差はかなり抑えられているらしく、きっちりとした端正な映りをしてくれます。とはいえカリカリなシャープさではなく、ピントが合ったところがシャープだけども甘めの感じも残している、OLDレンズの持つ程よいシャープさだと思います。
ボケが小さいので、ドラマティックな演出効果はでませんが、シャープだけど柔らかめの描写が欲しい人にはお奨めかも。
作例画像
Prakticar MC F4/300mm, Carl Zeiss Jena
2019-01-01
Prakticar MC F4/300mm, Carl Zeiss Jena
仕様
レンズ構成 :5群7枚
焦点距離 :300mm
画角 :8°
フィルター径:72mm
最短撮影距離:4m
PENTACON MC F2.4/50mm
Pancolar F1.4/55mm Carl Zeiss Jena
2019-01-01
Pancolar F1.4/55mm Carl Zeiss Jena
仕様
レンズ構成 :5群7枚
焦点距離 :55mm
画角 :-
フィルター径:-
最短撮影距離:0.39m
PENTACON公社が威信をかけて製作したPENTACON Superという高級一眼レフカメラがあったのですが、それ専用に開発されたレンズで、当時としては最高レベルのスペックを誇っていました。
しかし製造本数が少なく、またほとんどがソ連に輸出されたらしく、西側では幻のレンズだったようです。
(他のレンズやカメラは、当時西側にも輸出されたいたようですけどね)
このレンズは、何故かガラスが黄色になっており、カラーフィルムで撮影すると真っ黄色な色が被ります。
モノクロ撮影でコントラストを上げるのに使用するイエローフィルターを常に装着している感じになります。主な輸出先だったソ連が、当時はまだモノクロ主流で、かつ軍事用として使用されることが多かったらしいので、モノクロ専用レンズと割り切ってこういう色になっているのかなという気もします。
他の説として、当時高屈折率レンズを製造するのに、ランタンなどの希土類が使用されていたのですが、その中には放射性物質を含む物もあり、その放射能のせいでガラスが年々黄化するという説もあります。(しかし、私がこのレンズを入手してから10年近くが経過していますが、入手時から色が濃くなったということはないので、最初からこういう色だったのではないかと思われます)
フィルム時代にはモノクロでしか使用できなかったレンズですが、デジタル時代になり、優秀なRAW現像ソフトが登場したことで、この黄色被りは完全に補正することが可能になりました。
開放ではお世辞にもシャープとはいえない描写で、ピントから少し外れた箇所では(Prakticar MC F1.4/50と同様に)少し滲むような映りになります。
それが逆に、現代のレンズでは得ることのできない柔らかい描写をしてくれ、ポートレートなどには向いているのではないかと思います。
作例画像