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Distagon T* F3.5/18mm ZF Carl Zeiss

2019-01-01

Distagon T* F3.5/18mm ZF Carl Zeiss

仕様
レンズ構成 :11群13枚
焦点距離  :18mm
画角    :99°
フィルター径:82mm
最短撮影距離:0.3m

Y/C時代にはF4だったのを、異常分散レンズを5枚も使用してF3.5と大口径化しています。
レンズ構成は似ているので、Y/C時代のものを基本に再設計されているようです。
Y/C時代のは使ったことがないのですが、本レンズは端正で透明感のある癖のない描写をします。
フルサイズのデジタル一眼だと、開放でかなり目立つ周辺光量落ちが出る場合がありますので、その辺りを考慮して撮影シーンを選ぶ方がよいでしょう。

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Distagon T* F2.8/21mm ZF Carl Zeiss

2019-01-01

Distagon T* F2.8/21mm ZF Carl Zeiss

仕様
レンズ構成 :13群16枚
焦点距離  :21mm
画角    :90°
フィルター径:82mm
最短撮影距離:0.22m

同じ開放F値、焦点距離のレンズが、Yashica/CONTAX時代にもありますが、設計は変更されています。
Y/CのF2.8/21mmは、世界で初めて広角レンズに異常分散レンズを使用し、倍率色収差を補正したレンズとして有名です。以来、高性能広角レンズで異常分散レンズを使用することは常識となり、本レンズでは16枚の内5枚が異常分散レンズという贅沢さです。

Y/Cの方は所有していませんでしたが、借りて撮影した時は余りのシャープさに度肝を抜かれました。が、シャープ過ぎて異様にカリカリした描写で、Carl Zeissらしさも感じられない面もありました。
が、本レンズはシャープながらもふわりとした柔らかさもしっかりと表現してくれるCarl Zeissらしい描写をしてくれます。

フロート方式なので、最短の22cmでも破綻せずに奇麗に映ります。
色再現性はあっさり目で、ZFシリーズ共通の色味です。
派手さのない現実に忠実な描写をするので、風景やスナップに向いていると思います。

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Distagon T* F2/25mm ZF Carl Zeiss

2019-01-01

Distagon T* F2/25mm ZF Carl Zeiss

仕様
レンズ構成 :10群11枚
焦点距離  :25mm
画角    :81°
フィルター径:67mm
最短撮影距離:0.25m

F2.8が既にありますが、25mmでF2という大口径広角レンズの登場です。
Yashica/CONTAX時代にはないスペックなので、完全な新規設計です。
大口径といっても、NikonやCANONにはF1.4/24mmがありますので、ちょっと物足りなさ感はあります。

このレンズをD3Sに装着して、ファインダーを覗いた途端「25mmなのにピント薄!」と呟いてしまいました。1m以上先のものでも、ピントがココ!というのがはっきり判るくらいピント位置がはっきりしています。
この辺りはF2.8とは、絞り一段明るいだけの差ではないです。
F2.8/25mmが、ピントが合ってないところもシャープでピントが合っているような映りをするのに対して、本レンズはピント位置からちょっと外れるとボケる感じです。

フローティングですが、最短距離が25cmとF2.8の17cmと差があります。
このため寄れるレンズが欲しい方はF2.8の方がお薦めです。
F1.4/35mmと似た映りが欲しい方は、こちらがお薦めです。

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Distagon T* F2.8/25mm ZF Carl Zeiss

2019-01-01

Distagon T* F2.8/25mm ZF Carl Zeiss

仕様
レンズ構成 :8群10枚
焦点距離  :25mm
画角    :81°
フィルター径:58mm
最短撮影距離:0.17m

25mmというのは通常は余り馴染みのない焦点距離ですが、Carl Zeissでは伝統的な焦点距離で、Yashica/CONTAX時代にもラインアップされていました。
F2.8/25mmというスペック自体はYashica/CONTAX時代のものと同じですが、Y/Cのは7群8枚で構成は違っており、新規設計になっています。

Y/Cのは使ったことがないのですが、本レンズはかなり緻密でシャープな描写をするレンズです。
ポートレートに使うときには、かなり肌の綺麗なモデルさんでないと、後のレタッチが大変になるのではないかと思うくらいです。
なので、スナップや風景向きといえるでしょう。

また最短距離がY/Cの25cmに対して17cmと大幅に寄れるようになっており、マクロ的な使い方ができます。但し、フローティングにはなっていないので、マクロ的な撮影をする時には、露出に気を付ける必要があります。

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Distagon T* F2/28mm ZF Carl Zeiss

2019-01-01

Distagon T* F2/28mm ZF Carl Zeiss

仕様
レンズ構成 :8群10枚
焦点距離  :28mm
画角    :74°
フィルター径:58mm
最短撮影距離:0.24m

Y/C時代にもF2/28mmがありましたが、割と早くにラインアップからなくなり、一時期は幻のレンズ的な扱いをされていた銘レンズが設計変更を受けて再登場です。
登場が早かったせいか、フローティングにはなっていますが、非球面レンズも異常分散レンズも使用しておらず、コシナZeissシリーズの中では極普通のスペックになっています。
とはいえ、映りはかなりシャープで解像感も高いです。その反面、パッと見た全体的な絵は、柔らかい感じになり、女性ポートレートで肌を優しく表現したい場合にはうってつけの映りをしてくれます。
このシャープさと柔らかさを程よく兼ね備えたレンズは少なくなりましたので、貴重な一本と言えるでしょう。

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Distagon T* F1.4/35mm ZF.2 Carl Zeiss

2019-01-01

Distagon T* F1.4/35mm ZF Carl Zeiss

仕様
レンズ構成 :9群11枚
焦点距離  :35mm
画角    :63°
フィルター径:72mm
最短撮影距離:0.3m

最初からZF.2で発売される初のCosina/Zeissレンズです。
同じ開放F値、焦点距離のレンズが、Yashica/CONTAX時代にもありますが、設計は変更されています。
Y/Cは8群9枚ですが、こちらは9群11枚になっています。
でも公表されているMTF特性、ディストーション、周辺光量低下率は、よく似ています。最短も共に0.3mで変更なし。
Y/Cはフロート方式に非球面レンズ使用でしたが、今回も同じくフロート方式に非球面レンズ使用のようです。
Y/Cに比べると、新型はかなり巨大化しています。

最短での撮影結果を見ると、かなりピントの位置がはっきりとしていて、先鋭度が高まっている感じがします。ピント位置をちょっと外れると、途端にブワっと暈けていく感じです。
こういうところがPlanar的と謂われる所以でしょう。
無限遠では逆に、ピント位置から外れたところも画像がしっかりとしていて、被写界深度が深いように見えます。
色はややあっさり系で、ZFレンズ共通の色合いです。

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Distagon T* F2/35mm ZF Carl Zeiss

2019-01-01

Distagon T* F2/35mm ZF Carl Zeiss

仕様
レンズ構成 :7群9枚
焦点距離  :35mm
画角    :63°
フィルター径:58mm
最短撮影距離:0.3m

ZFマウントでは比較的初期に発売されたレンズで、Y/Cにはないスペックなので、ZFのために新設計されたレンズだと思われます。
開放F値を押さえてZFとしては小さく・軽く・安く作られていますが、フロート機構を備えており、画質への拘りはしっかりとCarl Zeissの基準を保っています。
かなり各種収差が少なくてシャープなレンズだと思いますが、逆にそれが個性のなさに繋がっているのでないかと思われるくらいに、端正な映りをします。
F1.4/35のようなドラマティックな演出はできませんが、きっちりとした証拠写真を撮りたいスナップ派には向いていると思います。

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Planar T* F1.4/50mm ZF Carl Zeiss

2019-01-01

Planar T* F1.4/50mm ZF Carl Zeiss

仕様
レンズ構成 :6群7枚
焦点距離  :50mm
画角    :46°
フィルター径:58mm
最短撮影距離:0.45m

Y/C時代の設計のままで変更はない、という公式発表になっていますが、私が以前所有していた極初期のY/Cものとは結構映りが違います。
Y/C時代でも途中で設計が変更になっているという噂もあり、実際アサヒカメラで測定した異なる時代の3本の球面収差が、測定誤差や個体差とは思えないくらいの差があるので、設計変更があったのは間違いないと思われます。
たぶん最終期の設計を元に、鏡胴とコーティングを設計し直していると思われます。

公表されているMTF特性は、若干Y/C時代のものより低くなっています。
Y/Cが発売になった70年代半ばだと、F1.4/50mmで開放の10本/mmが60%以上という特性のレンズはなくて、ほとんどは40%前後だったので、当時はかなりシャープなレンズでした。
その後日本メーカーのレンズ設計もMTF重視になっていくにつれ、この設計も時代遅れになってしまいました。
MTF特性だけでいうなら、日本メーカー製の方がよくなっていますし、実際の映りも正にオールドレンズの映りで、シャープさを求めるのなら、このレンズは避けた方が無難です。

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Planar T* F1.4/85mm ZF Carl Zeiss

2019-01-01

Planar T* F1.4/85mm ZF Carl Zeiss

仕様
レンズ構成 :5群6枚
焦点距離  :86mm
画角    :28.5°
フィルター径:72mm
最短撮影距離:1m

Yashica/CONTAXやRolleiSL 35のPlanar F1.4/85mmの設計を元に、ガラス材質を無鉛ガラスに変更して再設計されています。
このスペックで5群6枚というのは珍しく、枚数の少なさがガラスと空気の界面数を減らし、抜けのよい映りを実現している理由にもなっていると思います。
とはいえ、Y/C-NやZAのPlanar F1.4/85mmは、構成レンズの枚数をこれよりも増やして球面収差を減らし、開放でのMTF値を向上させていますので、今ではこのレンズ構成は古くなってしまっているともいえます。

Y/CやRolleiが70年代半ばにF1.4/85mmを発売した時は、他にこれと同じスペックのレンズはなく(これ以前にCarl ZeissがContarex用に発売していただけ)、国内メーカーではミノルタがF1.7を、PENTAXがF1.8を発売していた以外は、F2がほとんどでした。
しかも当時の国内メーカーは、解像度至上主義だったため開放でのMTF値は非常に低く、F1.4のPlanarの開放から先鋭な画質に追い付けず、そのため日本でPlanar神話が生まれました。

が、今では開放F値がF1.4の85mmというのは普通になり、MTF値も開放中心で10本/mmで90%に達するのが普通になっていますので、Planarの性能がよいとはいえなくなってきてます。

ZFマウントとして再設計するにあたり、球面収差の特性を見直されているようで、公表されているMTF特性は少し改善されています。
実際映りの方も、AEGの初期の「こってりと濃厚」というのが相応しい映りに対して、本レンズは現代的なすっきりとして色も派手さを押さえた色になっています。

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Apo Sonnar T* F2/135mm ZF.2 Carl Zeiss

2019-01-01

Apo Sonnar T* F2/135mm ZF.2 Carl Zeiss

仕様
レンズ構成 :8群11枚
焦点距離  :135mm
画角    :18.7°
フィルター径:77mm
最短撮影距離:0.8m

Apo Sonnarという名称は、CONTAX RTS用にF2/200mm 定価98万円という超弩級レンズに与えられた名称で、他にはHassel用にF4/1700mmというのがあるそうですが、いずれにしても一般アマチュアカメラマンには手が出ない、憬れのレンズでした。
昔々、CONTAX Club仲間でこのF2/200mmをお持ちのお大尽様が、太っ腹にも撮影会の時に参加者全員に貸して下さり、私もその映りの凄さの一端を堪能させて戴いたことがあります。
お値段もさることながら、実際の映りも半端ではなく、CONTAX仲間の間では、Apo Sonnar F2/200mmを「あぽぞな様」と敬称付きで呼んでいた程です。
CONTAXがポシャったから、レンズも安くならないかと、あぽぞな様の中古相場が下がるのを期待していたのですが、残念ながら未だに中古相場が50万円前後と高止まりしたままです。

そこへコシナ版Carl Zeissレンズとして、F2/135mmというスペックで、Apo Sonnarの名跡が復活しました。
F2/135mmというとCONTAX時代にはPlanar名称の弩級レンズがありましたが、今回はPlanarではなくApo Sonnarとなったのは、デジタル時代に必要な性能を求めるとPlanarでは無理ということなのでしょうね。
Apo Sonnarという名称を使い、異常分散レンズをレンズ口径が大きくなる前群に4枚も使用するという贅沢な構成になっているので、一体どんなスーパー名お値段になるかと思いきや、定価20万円という(性能を考えると)大変お買い得な価格での発売。
お陰で私でも購入できました。

ファンダー覗いて、即判る映りのシャープさです。
でも開放だとピントが合っている範囲が余りにも狭くて、手持ちだとまずピントが合いません。
最短だと被写界深度が1mmないんじゃないか?と思われるくらい、ここでピントが合ってるんじゃ!という幅が狭いです。
ここまでピントが合っている範囲がはっきりくっきりと紙一枚の薄さで、ピッと示されるのは、CONTAXのPlanar 100周年記念レンズ Planar F1.2/55mm以来です。
手持ちで撮れるからといって、手持ちで安易にシャッターを切ると、後でPCで拡大して見たときにがっかりするだけです。

映りは非常に端正で癖もなく素直な映りです。
たぶん、昔からのZeiss好きだと、こんなんならPlanar F2/135mmの復刻の方がよかった、というのじゃないかなという気がします。
Planar系のドラマティックな(見たよりも美しい)映りとは違って、あまり誇張感がないんですよね。
でも誇張感はないけど、映りに凄みがあるというのが、Apo Sonnarの特徴で、この点はF2/200mmと共通しており、あのあぽぞな様の映りを期待する方には、お薦めできます。
でも焦点距離の違いが大きいので、そのままの映りを期待すると裏切られますから、その点はご注意を。

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Makro Planar T* F2/50mm ZF Carl Zeiss

2019-01-01

Makro Planar T* F2/50mm ZF Carl Zeiss

仕様
レンズ構成 :6群8枚
焦点距離  :50mm
画角    :46°
フィルター径:67mm
最短撮影距離:0.24m

Y/C時代の標準マクロは60mm/F2.8でしたので、このレンズはZF独自の設計ということになります。
実際レンズ構成も全く異なります。
このレンズの最大像倍率は1:2になっています。
マクロなのでフローティングになっていてもおかしくはないのですが、フォーカシングに伴うレンズ群の移動の仕方をみる限りでは、通常の全群移動のフォーカス方式のようです。
このため近接だと露出が途端に暗くなりますので、注意が必要です。

マクロレンズですが、中間距離の描写もZeissらしい滑らかさのあるシャープさがあり、私はポートレート撮影用によく持ち出しています。

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Makro Planar T* F2/100mm ZF Carl Zeiss

2019-01-01

Makro Planar T* F2/100mm ZF Carl Zeiss

仕様
レンズ構成 :8群9枚
焦点距離  :100mm
画角    :25°
フィルター径:67mm
最短撮影距離:0.44m

Y/C時代のMakro-Planar 100mmはF2.8でした。またマクロではない最短1mのPlanar F2/100mmというのもありました。
その両方のいいとこ取りのようなレンズとして、再設計された銘玉です。
レンズ構成はMakro-Planar F2.8/100mmに似ており、こちらをベースに再設計されているようです。
また再設計するに当たって、異常分散レンズを1枚入れてきており、色収差も改善されています。

私はMakro-Planarの方は使ったことがないのですが、Planar F2/100mmはCONTAXレンズの中でも最初に買った一本で長く愛用してきましたが、そのPlanarの特徴をそのまま引き継いでいます。
本レンズを買った時に、Y/CのPlanar F2/100mmはもう必要ないなと思ったくらい、そっくりな描写をしてくれています。
それでいながら、更に1/2倍マクロ撮影までできるのですからね。

動画カメラで有名なArriと共同開発したという、フォーカスリングの回転角度を大きくして、フォーカスを精密に合わせられる技術が導入されています。

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