Planar HFT F1.4/50mm, Carl Zeiss
2019-01-01
Planar HFT F1.4/50mm, Carl Zeiss
仕様
レンズ構成 :6群7枚
焦点距離 :50mm
画角 :45°
フィルター径:49mm
最短撮影距離:0.45m
Yashica/CONTAXのPlanar T* F1.4/50mmと同じ設計と謂われていますが、Rolleiの方はWest Germany製で、日本製のYashica/CONTAXとは異なります。
(Yashica/CONTAXでも、ごく初期にW.Germany製があったという噂もあるのですが、実物を見たこともなく、写真すら確認できないので、真偽は不明です。)
設計が同じかどうかは判りませんが、構成とスペックはフィルター径を除いて同じです。
但し、この頃のF1.4/50mmは、どのメーカーのものも、構成図がそっくりで見分けが付かない、といわれるくらいどれも似ています。
APSサイズでの撮影と、フィルムでの撮影結果を比較してもあまり意味はないのですが、私が以前所有していたCONTAXのAEJものとはピントの合わせやすさが格段に違っています。
こちらのRolleiの方が、ピントが合っている位置が明確に分かり、実際の撮影結果を見ても、外れていることが少ないです。
開放では若干の球面収差が残っているようで、周辺付近のピントを少し外れた辺りでは、滲むような柔らかい感じになります。
作例画像
Planar Rollei-HFT F1.8/50mm, Made by Rollei
2019-01-01
Planar Rollei-HFT F1.8/50mm, Made by Rollei
仕様
レンズ構成 :6群7枚
焦点距離 :50mm
画角 :45°
フィルター径:49mm
最短撮影距離:0.45m
構成枚数はYashica/CONTAXのPlanar T* F1.7/50mmと同じ6群7枚ということなので、同じ設計なのかなとも思ったのですが、1972年のシンガポール製Rolleiカタログ(を掲載したとある本)を見ると、同じ6群7枚でも全く構成が異なっており(Y/Cは前群が3枚、Rolleiは前群が4枚)、最短もかなり異なる(Y/Cが60cm、Rolleiが45cm)ため、全く別設計のレンズのようです。
ボケの感じからしても、Y/CのF1.7とは異なり、ちょっとうるさい感じのボケになっているようです。
作例はD3Sで撮影していますが、今回入手したのはシンガポール製のQBMマウントをNikon-Fマウントに改造したものです。
作例画像
Planar F1.8/50mm, Carl Zeiss
2019-01-01
Planar HFT F1.8/50mm, Carl Zeiss
仕様
レンズ構成 :6群7枚
焦点距離 :50mm
画角 :45°
フィルター径:49mm
最短撮影距離:0.45m
先のMade in Singaporeのと設計は同じだと思いますが、製造年代が古く、まだRolleiへ工場を譲与する前のものかと思われます。
そのためか、T*やHFTの銘が入っていません。シングルコーティングの可能性もあります。
SingaporeものはHFTのお陰か非常に抜けのいい色と映り具合だったのですが、逆にそれがCarl Zeissらしいドラマティックな描写感に欠けるため、ひょっとしたらこの古い製造だと味わいが異なるかもと思って買ってみたのです。
色合いはあまり違うという程のことはありませんが、シングルコートとは思えないバランスの取れた色が出ているので、T*の呼称ができる前のマルチコートなのか?という気もします。
抜けのよさはHFTが上ですが、Carl Zeissっぽさはこちらの方があるかと思います。
でもボケは古いレンズらしい、癖のあるもので、最近の滑らかなボケに慣れた人には向かないと思います。
作例画像
Planar HFT F1.4/85mm, Carl Zeiss
2019-01-01
Planar HFT F1.4/85mm, Carl Zeiss
仕様
レンズ構成 :5群6枚
焦点距離 :85mm
画角 :28°
フィルター径:67mm
最短撮影距離:1m
Yashica/CONTAXのPlanar T* F1.4/85mmのWest Germany製AEGと、マウントが異なるだけで、同じ物と言われています。製造している工場が同じだった形跡もあって、HFTコートも実はT*コートと同じという噂もあります。
しかし、私が昔持っていたAEGの西独物とは微妙にボケが異なっているように見えます。まあフィルムでの撮影と、APSのデジタルで比較することが間違いなのですが、Y/Cの方は後ボケに独特の癖があったのですが、Rolleiの方はその癖がなくはないけども非常に薄いのです。
個体差の範囲内かも知れませんが。
ピントが合っている箇所のシャープさは、逆にY/Cの方が鋭かったような気もします。
作例画像
Domiron F2/50mm, Meyer
2019-01-01
Domiron F2/50mm, Meyer
仕様
レンズ構成 :-群6枚
焦点距離 :50mm
画角 :45°
フィルター径:55mm
最短撮影距離:0.34m
東独PENTACON傘下に入ったMeyerのガウス型レンズです。DomironはEXAKTAマウントの他に、M42マウントもあるようです。
開放では結構球面収差がそこそこあるようで、少し滲んだような映りをします。
後ボケも光点ボケが独特の形になりますが、ボケそのものは古い設計の割には、素直でなだらかなボケになっていると思います。
作例画像
Domiplan F2.8/50mm, Meyer
2019-01-01
Domiplan F2.8/50mm, Meyer
仕様
レンズ構成 :3群3枚
焦点距離 :50mm
画角 :45°
フィルター径:-
最短撮影距離:0.75m
東独PENTACON傘下に入ったMeyerのトリプレット型レンズです。
3枚玉独特の抜けが特徴で、開放F値も暗めになっていて、時代を考えると収差が少なめで素直な描写をします。
フィルム時代は3枚玉独特のコントラストの高さが嫌われましたが、デジタル時代の現代ではむしろちょうどよいかも知れません。
前ボケは素直で綺麗ですが、後ボケ二線ボケ傾向で古いレンズによく見られる荒れた感じになります。
単層コートですが、ガラスと空気の界面が少ないせいか、色バランスは悪くなく素直な色描写です。
作例画像
Primotar F3.5/80mm V Meyer
2019-01-01
Primotar F3.5/80mm V Meyer
仕様
レンズ構成 :-群-枚
焦点距離 :80mm
画角 :-°
フィルター径:-mm
最短撮影距離:1.0m
東独PENTACON傘下に入ったMeyerのレンズです。元々は中判用レンズだったのを、EXAKTAマウントに換装したもののようです。
Meyerのレンズは映りがあっさりとしていて、Carl ZeissやLeicaのようなドラマティックな演出がないため、あまり日本人には好まれません。私もあまり好きなレンズはないのですが、Domironとこれは例外的な存在です。
設計が古い割にはボケがなだらかで素直です。
元々中判用のため、APS-CのNEX-5Nに付けると、シャープさはかなり落ちます。
単層コートなのでコントラストも低めですが、その割には色味のバランスはよく、光線次第では黒の締まりもしっかりと出て来ます。
鏡胴がしっかりとした全金属製で、絞りがクリックのない滑らかな操作感で、ビデオ撮影には好まれそうな感じです。
作例画像
Viogtolaender NOKTON F1.4/58mm SL-II
2019-01-01
Voigtolaender NOKTON F1.4/58mm SL-II
仕様
レンズ構成 :6群7枚
焦点距離 :58mm
画角 :40°
フィルター径:58mm
最短撮影距離:0.45m
Voigtolaender銘ですが、東京光学の設計をコシナが再現したというレンズです。
元の設計が古いので、開放での球面収差が現代のレベルからするとかなり残っていて、柔らかい映りをします。これでも当時としては、結構シャープな方でしたけどね。
そのためスナップや風景では、レトロな雰囲気を出したい場合以外は向かないでしょう。
またポートレートで、肌を柔らかく表現したい場合にはピッタリです。
鏡胴はしっかりと作られており、フォーカスリングもガタなどが一切ありません。
フォーカスリングはかなり軽く回りますので、シャッターレリーズにリングを指で押さえていると動いてしまうので、注意が必要です。
作例画像
Viogtolaender Super Wide-Heliar F4.5/15mm
2019-01-01
Voigtolaender Super Wide-Heliar F4.5/15mm
仕様
レンズ構成 :6群8枚
焦点距離 :15mm
画角 :110°
フィルター径:52mm
最短撮影距離:0.5m
Voigtolaender銘ですが、コシナの設計によるレンズです。
開放F値が押さえられており、コンパクトな外観と深い焦点深度によりピント位置を固定にしておいてそのまま撮影するスナップシューターという使い方が可能なレンズです。
残念ながら、α7Rとの組み合わせでは、周辺光量落ちが大きく、それに伴うマゼンダ被りも大きく、更に画面上部のアンバー被りも激しいため、使いこなしは非常に難しい状態です。
α7ならアンバー被りは発生しないそうなので、このレンズを使うのであれば、そちらの方がお薦めになります。
映りは非常に素晴らしく、値段を考えるとお買い得なレンズです。
また作例はコシナのVM-E Close Focus Adapterを使用してマクロ的に使っています。これを使うことで、レンズ後端が撮像素子から距離が取れて、周辺光量落ちなどがマシになります。
作例画像
Viogtolaender Nokton F1.1/50mm
2019-01-01
Voigtolaender Vokton F4.5/50mm
仕様
レンズ構成 :6群7枚
焦点距離 :50mm
画角 :45.9°
フィルター径:58mm
最短撮影距離:1.0m
Voigtolaender銘ですが、コシナの設計によるレンズです。
開放F値が1.1というのは、35mmフルサイズ用の50mmとしては最大級の明るさで、これ以上明るいのは現行ではLeicaのNoctilux-M F0.95くらいしかありません。
Noctiluxが3桁万円というお値段ですから、本レンズのコストパフォーマンスの凄さは想像付くかと思います。
通常この値段でこれだけ明るいレンズというと、開放でのMTF値が低くボヤボヤした映りになるのが常識でしたが、現代の設計技術と超高屈折率ガラスのお陰で、開放からでもかなりシャープな映りをしてくれます。
開放でのピント合焦部分のシャープさが非常によいため、絞りを絞っても合焦部分のシャープさは変わらず前後のボケ量が変わるだけで、絞りは被写界深度の調整のためという理想レンズに近いものになっています。
このため絞りによる描写変化を楽しみたい人には向いていないでしょう。
この点で、本レンズは伝説の銘レンズとなったPlanar100周年記念のPlanar T* F1.2/55mmに、近い感じになっています。
あそこまでの強烈なシャープさには、今一歩届きませんが、値段が当時の販売価格の1/4ということと、現在ではプレミアが付きまくって相場が3桁万円ということを考えれば、このレンズはF1.2/55mmの代替として十分使えると言ってもいいと思います。
バックフォーカスが短い分、設計的にゆとりがあり、その分光学性能を高めることができたのでしょうね。
ただ残念のは、α7Rとの組み合わせでは、無限遠付近では周辺光量落ちが激しいことです。
撮影距離が3m以内程度であれば、開放でもほとんど気にならないのですが。
また本来はレンジファインダー用のため最短撮影距離が1mと、通常の1眼レフ用50mmレンズに比べて長くなっています。
コシナが販売しているClose Focus Adapterと組み合わせれば、最短撮影距離は0.5mになりますので、そちらとの使用をお勧めします。
作例はClose Focus Adapterとの組み合わせで使用しています。
作例画像
Summicron-R F2/50mm (旧型)
2019-01-01
Summicron-R F2/50mm (旧)
仕様
レンズ構成 :4群6枚
焦点距離 :50mm
画角 :-
フィルター径:シリーズ6
最短撮影距離:0.5m
Leicaフレックス用として1964年に発売になり、1976年で製造中止になった標準レンズです。
この後にカナダ製造の新型を入れ替わっていますが、映りの素晴らしさはこの旧型の方が上回っているようです。
他のLeica-Rレンズもそうですが、ファンダーを覗きながらピントを合わせて行ったときの、ここが合ってる!というピント位置のシャープ感は、非常に気持ちがいいです。
正にピント位置だけが浮かび上がるような感じになります。
作例画像
Summicron-R F2/50mm (新型)
2019-01-01
Summicron-R F2/50mm (新)
仕様
レンズ構成 :4群6枚
焦点距離 :50mm
画角 :-
フィルター径:55mm
最短撮影距離:0.5m
R3と共に1976年に発売になった新型です。このレンズからカナダライツの製造になっています。
このレンズもかなり凄い映りをするのですが、癖は少なくすっきりした映りをする方で、そういう意味では旧型の方がLeicaらしい映りをしてくれるとも言えます。
作例画像
Macro-Elmarit-R F2.8/60mm
2019-01-01
Macro-Elmarit-R F2.8/60mm
仕様
レンズ構成 :5群6枚
焦点距離 :60mm
画角 :-
フィルター径:55mm
最短撮影距離:0.27m
Leica SL用として1972年に発売になって以来、LeicaがR型カメラの生産を中止するまで、マウント方式の改良を重ねながら造られ続けて来た銘玉です。
写りの評価が高い割には市場価格は安いようです。数が多いせいもあるかも知れませんが。
私がeBayで安値で購入したこの個体は、外観の傷も多く、レンズもやや曇りが出ていますが、フォーカスを合わせるときのピントの浮き出方は半端なく、製造時の各レンズエレメントの芯合わせが極めて厳密に行われていることを思わされます。
1/2倍のマクロですが、中間距離や遠景もしっかりとしており、万能レンズとしての使用も可能です。
作例画像
このレンズは1/2倍マクロですが、別途Macro-Elmarit-Adapterというのを装着することで、等倍マクロ撮影が可能になります。
アダプタ装着状態では、1/2倍〜等倍のマクロ専用になってしまいますが、等倍マクロレンズを手軽に実現できるようになっています。
等倍状態では、ややシャープさが落ちますが、それでも解像感は保っており、十分に実用的な実力を示してくれます。
作例画像
Elmarit-R F2.8/135mm
2019-01-01
Elmarit-R F2.8/135mm
仕様
レンズ構成 :3群5枚
焦点距離 :135mm
画角 :-
フィルター径:-
最短撮影距離:1.5m
同じ規格で1964年発売の4群5枚のものと、1968年に3群5枚に設計変更されたものの2種類あるそうです。それ以降も設計変更されたものがあるかどうかは手元の資料では不明です。
私が手に入れたのは3カムなので、3群5枚のものになると思われます。
Leica-Rレンズとしては入手しやすく価格もお手頃なので、始めてのLeica-Rレンズとしてはお薦めではないかと思います。
NEX-5Nの液晶モニターでもピントの合っている箇所がくっきりと浮き出ており、Macro-Elmarit-R F2.8/60mm同様、製造時の各レンズエレメントの芯合わせがキチンとされているのが想像できます。
映りもMacro-Elmarit-R F2.8/60mmに共通する、端正な映りと被写体をより美しく魅せる誇張感が同居し、何気ない被写体を魅力的なものに変えてくれます。
作例画像