Distagon T* F1.4/35mm, Carl Zeiss
2019-01-01
Distagon T* F1.4/35mm, Carl Zeiss
仕様
レンズ構成 :8群9枚 (非球面レンズ1枚使用)
焦点距離 :36.5mm
画角 :62°30'
フィルター径:67mm
最短撮影距離:0.3m (フロート方式採用)
Yashica/CONTAX発表時からあるレンズで、同じレンズがRollei SL35用としても発売されていました。
当時としては35mmで開放F値が1.4という明るさは、度肝を抜かれるくらいのスペックで、更に非球面レンズとフロート方式を同時に採用したレンズは、まだほとんどなかったと思います。
特に非球面レンズは、まだこの頃はモールドガラスなどなく、精密ルーターで削っていたため、非常にコストが掛かる代物でした。
そのため大きさと値段は、焦点距離35mmとしては、法外と思えるくらいでした。
そういう歴史があるため、このレンズにも神話的なものが根強く存在していますが、今では広角レンズでは、非球面レンズとフロート方式を使用するのは当たり前で、性能的にもこれを凌駕するのは結構あります。
私はこのレンズで撮影した作例を知り合いから見せて貰う度に、他のレンズとは異なる妙にヌメッとした立体感が気になって、なかなか買う気にはなれませんでした。非球面レンズのせいなのかなと、ずっと思っていましたが。
eBayで相場よりかなり安いものを見つけて落札して、初期のAEGを手に入れましたが、安いだけあってかなりボロボロで、速攻でオーバーホールに出しました。
買った直後は、レンズの縁の反射防止塗装(所謂コバ塗り)がなかったのですが、オーバーホールされて返って来た時には、塗装を施されていました。
オーバーホール代と合わせても、その頃の日本の中古相場よりは多少安かったので、安物買いの銭失いにはならなくて幸いです。
作例画像
Biogon T* F2.8/28mm, Carl Zeiss
2019-01-01
Biogon T* F2.8/28mm, Carl Zeiss
仕様
レンズ構成 :5群7枚
焦点距離 :28.4mm
画角 :75°
フィルター径:46mm
最短撮影距離:0.5m
CONTAX Gシリーズ向けに設計製造されたレンズです。
Biogonは対称型広角レンズに与えられる名称で、バックフォーカスの短いレンジファインダー用にしか使えない設計です。
ミラーレス一眼デジタル時代になってCONTAX Gレンズ群が見直されていますが、残念ながらα7Rでは周辺でマゼンダ被りと画面上部アンバー被りが発生しています。
α7ではアンバー被りは発生しないらしいので、本レンズを使いたい方はRなしの方を選ぶ方がよいようです。
本レンズは開放から非常にシャープで抜けのよい描写をしてくれます。
シャープさは他のZeissレンズと比べても群を抜いたシャープさで、更にα7Rの100%拡大画像でもビクともしない解像感を示してくれ、今更ながら本レンズの高性能振りには呆れるばかりです。
残念ながら先の通り、現在のミラーレス一眼で本レンズを100%活かしきれるものがないのですが、それを知りつつも手放せず、活かす撮り方で活用したくなるレンズです。
作例画像
Sonnar T* F2.8/90mm, Carl Zeiss
2019-01-01
Sonnar T* F2.8/90mm, Carl Zeiss
仕様
レンズ構成 :4群5枚
焦点距離 :90.3mm
画角 :27°
フィルター径:46mm
最短撮影距離:1m
CONTAX Gシリーズ向けに設計製造されたレンズです。
Gシリーズの距離計でAFが合わせられる限界が、この焦点距離とF値だったのではないかと思われます。
CONTAXの終焉と共に使えるボディがなくなったはずのところ、ミラーレスボディの電子制御信号をGボディの電子制御信号に変換するレンズアダプタが登場したことにより、CONTAX Gレンズ人気が復活することになりました。
本レンズは開放から非常にシャープで抜けのよい描写をしてくれます。
が、映りは癖のないあっさりした感じになり、古いCarl Zeissのこってりした映りを期待すると裏切られるかと思います。
作例画像